江戸時代前期(1650〜70年頃)

最大径約 15.7cm 高約 3cm

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藍九谷の楓形皿です。
型押で中央に葉脈をあらわし
左下に染付で如意雲文を描きます。
美しく丁寧な高台の仕上げが味わい深いです。

雲文としましたが、平安時代の和歌に
秋霧が紅葉を隠してしまうことを詠んだ
歌がいくつかあります。
また鴨長明は『無名抄』の中で、
はっきりとその目で山の紅葉を見るよりも
霧の絶え間から山を見て美しい紅葉を
想像するほうが優れているというような
例え話をしており、霧と紅葉の組み合わせは
秋の代表的な情景の一種として考えられます。

描かれている文様は
雲や霧ではないかもしれませんが、
みなさんはこのお皿をどのように
ご覧になりますか。

他に出品している同じものと比べて
若干暗いあがりです。
また縁の2箇所に極小のソゲがありますが
ほとんど気にならない程度です。
補修はありません。
柴田コレクション総目録第0603番に
同手の所載があります。


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